フリーキャッシュフローとは会社が自由に使えるキャッシュのことで、キャッシュフロー計算書で最も大切なキャッシュフローです。フリーキャッシュフローの求め方は二つあります。
一つには、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足して求めます。投資キャッシュフローは普通マイナスの値となり、会社が営業活動で稼いだキャッシュから、現在の事業を維持するために投資しなくてはならない資金を差し引いていることになります。
二つには,税引後純利益に減価償却費を加えて求めます。
フリーキャッシュフロー、つまり自由に使える資金があってはじめて借入金の返済や預金の増加が可能になるので、フリーキャッシュフローは多ければ多いほど経営状態は良好だといえます。反対にフリーキャッシュフローがゼロもしくはマイナスの場合、会社には自由に使える資金がなく、会社を維持するためには資産の売却や金融機関からの借入れなど、資金を調達することが必要となります。
フリーキャッシュフローを増やすためには営業キャッシュフローを増加させるかもしくは投資キャッシュフローの差し引き分を小さくすればよいのです。現事業を維持するためには、設備投資を行わないことはありえませんが、できるかぎり固定資産の購入をコントロールすることがフリーキャッシュフローの増加に結びつきます。
たとえば税引後利益が300万円で減価償却費が200万円とすれば、1年間で500万円は投資や借入れの返済にできる自由に使えるお金と言えます。